夏休み2日目

白馬の朝

朝、いつも通り5時台に気持ちよく起床。窓を開けると高原らしくさわやかな空気が部屋に流れた。

 

気分が良いので近くを散歩することに。

合宿の朝練でランニング中のワカモノ達に出会う。

「おはようございます!」

見ず知らずの私に挨拶をしてくれた。

体育会系っていいなぁっと、根っからの体育会系出身のワタシは嬉しかった。

 

20才で膝を壊したのでスキーをやっとことがない。

ので、スキー場に興味(スキーではない)があったので、動いていないリフトを見学に。

リフトって座るところが等間隔に並んでいるものだけど、動いていないリフトは最下方に座るところがまとめられていた。

「これどうやって等間隔に戻すんだろう?」などと考えながら付近を一回り。

気持ちの良い朝だった。

 

糸魚川

昨晩の残りで朝食を済ませ出発することに。

車で地図を確認する。

できれば富山方面へショートカットしたかったけど、道が無いらしい。仕方なく糸魚川を目指す。

運転しながら「糸魚川構造線」って昔習ったよな?と思い出した。

関連施設がないかなっとスマホで検索すると結構色々出てくる。

近くに「フォッサマグナパーク」という地層が見られるところがあるようなので、そこへ向かった。

フォッサマグナパーク

到着すると10台ほど車が止められるようになっていて7台ほど埋まっていた。

「こんなところを見学しようとする変わり者がいるんだなぁ」と感心しつつ断層へ。

10分ほど坂を登りようやく到着。正直なところパっと見断層がよく分からなかった。

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でも、まぁ良く見ると西日本側が岩石っぽくて、東日本側が土っぽかった。

案内看板を見ると北アメリカプレートとユーラシアプレートのぶつかったところらしい。アメリカとヨーロッパの大陸の境目が日本にあるってすごくない?と一人興奮。

また日本自体が四つのプレートによってできていることも分かり地震の多さに納得。

どうでもいいことだけど、この境目の点線の上をまたいで写真を撮る人多いんだろうなと、そんな気がした。

 

駐車場へ戻る。途中行きも帰りも誰とも出会わなかった。

「あの駐車場の人たちはどこに?」と思い近くを見渡すと、駐車場の目の前が鉄道のトンネルの出入口だと気付いた。

どうやら撮り鉄であるらしいことを理解。

トンネルのあたりは当然立ち入り禁止になっているけど、そこに向かってケモノミチらしき跡がついていた。

まぁ気持ちは分かるけどほどほどに。

 

糸魚川駅

新たな情報を仕入れ糸魚川駅に。

到着すると周辺の景色になじまない、ものすごく立派な駅舎。どこからこのお金が?と余計なことを考えながら構内へ入ると目の前には鉄道模型マニアにはたまらないであろうジオラマが。

日曜日だったこともあり、中学生らしきオタクちゃんが自分が所有しているだろう模型を持ち込んで走らせていた。

今の時代、自分の好きなことが明確なこどもって少ない気がするので、ある意味いいことなのかなって考えながらしばらくその姿を眺めた。

 

ジオラマ部屋の隣は最近まで使われていたらしい「キハ」が展示されていた。

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 なつかしい。

重い窓。狭いボックスシート。灰皿の跡。栓抜きの跡。扇風機。

時代を感じさせる内装が、最近まで利用されていたキハとは思えなかった。

 

土産物屋を物色したあと駅前を散策に。

そういえば糸魚川って去年あたり大変なことがなかったっけ?と思い出してフラフラしてみた。

駅からそう遠くないところでその跡を発見。言葉を失う。

もともと人口が減っているであろう所だし、もともとの住民も戻る意思がないのか、きれいに片づけられているだけで復興なんてありえるのかなという状況。

とても写真を撮る気にはなれない。

 

日本海

糸魚川を出発して、昼食時だったこともあり地元の回転寿しを探しながら日本海を西へ。

しばらく走ったところで道の駅を発見。立ち寄ることに。

 

なんてすばらしい道の駅(親不知ピアパーク

 

目の前が海岸で、水場があって、駐車場が無料で、海産物が売っていて食べられる。

 

道の駅のなかには温泉があったり、宿泊施設が付帯していたりと充実しているところがたまにあるけど、ここも非常にすばらい施設のひとつだと断言できるというかしたいところ。

 

海岸に出てみる。

ワタシが良く知る太平洋側の海岸とは違い、水際が小石で形成されていてそれよりも内陸が砂浜となっていた。ので、波打ち際がとても澄んでいてキレイ。まぁ海水自体がきれいなんだろうけど。

この海岸ヒスイが拾えるところで有名らしいので、それっぽい石を探してみる。

なんだかみんなヒスイに見えてきて、自分の欲深さを思い知る。

久しぶりに海水に足を浸すと、とても気持ち良かった。

海ってこういうところだよなと思い出す。

 

お腹がすいたので売店へ。

岩ガキがでかい。私の手のひらよりもやや小ぶりな大きなものをチョイス。レモンをかけていただいた。

海の香りたっぷりで弾力満点のそのカキは、非日常を見事に彩る一品。

久しぶりの岩ガキが食べられて嬉しかった。

 

岩ガキだけでは足りないので食堂へ。

メニューを見るとタラ押しのよう。

季節柄いかがなもの?と思いつつ、タラ汁定食とタラの白子を頼んだ。

基本的にタラって出汁があまりでない魚だと思っていたので、このタラ汁を一口のんで驚き。

「うま!!」

タラって出汁が出るものだと初めて知った。日ごろ私が口にするタラとは質が違うのか、非日常がそう感じさせるのかは分からないけどおいしかった。

 

 

売店ではビールも売っているので、「この道の駅に泊まりたい!」との願望が。

検索するとやっぱりやっている人はいるよう。トイレもあるし車中泊を検討したけど、荷物が多く断念。近くにいいとこないか探すと、チョット先に海岸線に面したキャンプ場があることを発見。

なんとなく良さげな匂いがしたので確認に行くことにする。この時点ですでに16時を過ぎていた。ハイシーズンだし予約状況が気になったけど、日曜日のこんなところで(失礼!)いっぱいのハズはなかろうかと。

 

朝日ヒスイ海岸オートキャンプ場

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到着後、管理棟にも寄らず、混雑具合と雰囲気の確認。

空き具合は十分。海岸線に出ると、これがもう絵に描いたようなパラダイス。

人が少なく海がきれいなこの場所は、私にとって今までで一番贅沢な海岸で、一番のお気に入り確定となった。

 

早速管理棟で手続きをする。

明日の天気が良さそうなので、ビーチでビールを夢見て2泊3日とした。

さっきまで知らなかったところで、いきなりキャンプを始めるこのワクワク感が好き。

 

久しぶりのテント張が楽しい。

一通り準備が済んだところでランタンを確認すると、

「点かない!」

振ってみる(意味なし)。

「点かない」

前回使ってから数年経っていることもあり電池が放電したかもと思い、管理棟で新しい電池を購入。入れ替えた。

「点かない」

チョット青ざめる。

振ってみる(意味なし)。

「点かない」

逆さにしてみる(意味なし)。

「点いた」

意味のない行動でも役に立つことがあるものだと驚いた。

接触が悪いようなので次回は新しいものと交換かなと。

 だいぶ暗くなってきたので、急いで食料の調達に出かける。

 

食料を持たずにキャンプを始めるこの無計画さが楽しい。自由であることの証拠だから。

 

このあたりは富山県に入っているようなので、富山の地ビールと焼酎を購入。

ランタンの灯りのもと潮風と波の音に包まれて飲むビールのうまいこと。

憧れていた夢がひとつ叶った気がした。