夏休み4日目
今日の朝は曇りだった。
濡れたテントをしまうのが面倒なので、片づけ終わるまで降らないことを祈りつつ、簡単に朝食を済ませて片づけを始める。
洗い物で水場に行くと中国の方がいらっしゃった。
こんなところまで旅行の対象にしてくれるんだなぁと思いながら、どうやってこのオートキャンプ場に来ることができたのか不思議になった。
片づけの途中、軽く雨に降られたが問題なく片付けも終わり出発する。
どこに行こう?
車の中で地図を広げる。R8を西に進むことを前提に考える。
”金沢”の文字が目に入ったけどあまりこころ惹かれない。
「行き当たりばったりでいいか!」とキャンプ場を後にした。
道の駅カモンパーク新湊
トイレ休憩に立ち寄る。以前にも来たことがあるところだった。
たしか水槽があってこの辺で獲れる魚が展示されているところだったよなと思い出す。さかなクンの書いた絵の見事さに感動。
以前もそうだったんだけど、この道の駅には白エビの刺身(冷凍)が売っていて、欲しいなぁと思いつつ高くてやっぱり買えなかった。
なぜか土産物として冷や麦を買って後にした。
高岡駅
しばらく車を走らせると高岡駅の表示。
何かないかと情報を仕入れに駅へ向う。
途中”千本格子の家並み”の看板発見。帰りに寄ってみることに。
駅に到着すると、これまた利用客数の割に立派な駅舎。「どこからお金が出るんだろう?」とまたもや余計なことを考えながら駅舎へ向かう。
駅に近づいたところで路面に軌道があることに気づく。しかも単線。どこかですれ違いがあるんだろうけど見渡す限り単線。駅前なのに単線。運航形態に興味が湧く。
駅舎に入ると、いきなりホームでかっちょいいLRTが。
なぜドラエモンなのかは分からなかったけど、きっと所縁があるのかと。
改札もなくいきなりホームがあって驚いた。
そういえば富山駅にもLRTがあったことを思い出す。富山県ってLRTの推進県なのかなぁと想像。乗ってみたかったけどあきらめて駅舎2Fへ。
2Fに上がるとものすごい数の短冊がはためいていた。
もうすぐ七夕であることを思い出す。
きっとまだまだ幼いであろうおこちゃまが”仮面ライダーになりたい”と拙い文字で書いてあるのを発見。いつもいずこもこどもは同じ夢をみるものかと感慨深い。
ただ、短冊に氏名が書かれていたことが驚き。住所がなければいいのかなぁなどとチョット心配。
構内は土産物屋が並んでいた。時間が早かったこともあるのだろうけど人影はまばら。これで商売になるのだろうかと余計な心配をしてみる。だけど商売になるのだとしたら、どれだけマージン乗っけているのだろう。
特段興味を惹かれる情報もなかったため、千本格子の家並みを見てみることに。
なるほど趣深い街並みだった。富山銀行のレンガ色がとてもよかった。ただ雨がひどく車を降りて歩く気になれなかったことが残念。
金沢にもほど近いため何となく共通した文化圏なのかなという印象。
道の駅万葉の里高岡
チョット走ったところで、また道の駅発見。立ち寄ることに。
富山のブラックラーメンの成功?にかこつけた新色?のラーメンを開発したようす。こういうのって色々な地方で見られるけど、おおかたセンスが悪くて2番煎じ3番煎じを感じさせる。何となく行政系の匂いが感じられて残念。
店内を散策。良くも悪くも良くある形態。目を引いたのが塩辛を売っていたこと。いかの塩辛がおいしそうだった。ただ、生のいかは消化できそうもないので、となりにあるえびの麹付けを試食させてもらった。まぁ想像通りの味だったけど結構おいしくて小さいサイズを購入。今晩のつまみ兼おかずに決定。クーラーボックスに入れて出発。
回転ずしを求めながらR8を西へ進む(地図で見ると西南西かな)。金沢東ICの近くで”すし食いねぇ!”の看板を見つける。ネーミングからして地元系の店かと判断して行ってみることに。
駐車場に止まっている車のナンバーを確認すると、ほぼ地元ナンバーであったため安心して入店。
店内はおしゃれ系で14時頃の時間&平日にも関わらず結構混雑していた。
最近の回転ずしってタッチパネルなのはテレビで見ていたから知ってたけど、実際に操作するのは初めて。チョットだけ緊張する。
メニューを見ていると結構なお値段。この値段でこの混雑なので期待が高まる。
まず”氷見づくし”を注文。待ち時間もほとんどなくすぐに提供された。
結構おいしい。
次にあこがれの”のどぐろ”を注文。
「・・・・!!」
言葉にならないぐらいおいしい。今までで食べてきた魚の中で一番うまいと断言しても後悔しないぐらい(表現メチャクチャ)。
あぁ!ビックリ!
世の中にはおいしいものがまだまだあるんだなぁと感激した。
地元の人に羨ましさを感じるけど、これがデフォで生活しているとそんなにありがたさを感じないのかなぁ。この近辺に住んでいる人は東京またはその近郊で安い回転寿司で食事をしてみてください。自分たちの食生活の環境が恵まれていることを確認できると思います(金払ってまずいもの食えってことだけど)。
山代温泉へ
大満足で店を出発。R8を進む。金沢を平気で無視して南西へ。
バイパスだったこともあり、ときめくものに出会うこともなく16時を過ぎていた。
「今日はこの辺で泊まりかな?」と思い,付近の位置関係を確認するために道の駅”こまつ木場潟”へ。
地図を広げると片山津・加賀・粟津・山代・山中など有名どころの温泉地が近くにあることが分かった。このあたりの温泉には来たことがなかったため、温泉に宿泊に決定。
早速”温泉”×”素泊まり”で検索するとそれなりにヒット。料金がリーズナブルで写真で見るとなんだか立派な宿の”吉田屋山王閣”に決定。道の駅を物色しようかと思ったけど、時間が遅くなってきていたのでトイレにも寄らずに出発。ちょっともったいないことしたかな?
山代温泉に到着するとあまり温泉街っぽくない。ナビの指示のまま急な坂道を上ると宿が現れた。
「しまった!」
が最初の印象。宿があまりにも立派過ぎた。平日とはいえこの値段だからそんな立派な宿ではないだろうと高を括っていただけにショックが大きい。「これだけの宿なんだからあんな値段で部屋を提供しちゃだめだよ」とやや逆ギレぎみに。
何しろこちらの格好は、2日間風呂にも入らず・サンダル履き・短パン・大き目のクーラーバック持参・バンパーの凹んだ車である。
しかも宿の前は石畳で、中からポーターさんが荷物の受け取りに出てきた。
こころの中で「ゴメンナサイ」と謝りながらチェックイン。
手続きが終わるとお部屋へご案内かと思いきや、ロビーに案内されソファーに掛けると柑橘系のジュースが出てきて「ごゆっくりどうぞ」と促される。おずおずと口にするとこれがおいしい。一息つくところだが案内係さんがワタシの荷物を台車に乗せたまま待機状態。これ絶対ごゆっくりできないと思い、残りのジュースを流し込んだ。
素泊まりの客にはサービスをしないことがサービスにつながることを知ってくれると嬉しいんだけど・・・
通された部屋はおそらく旧館で、なかでも狭めの部屋かと思われるけど、それでも12+3畳以上の広さで十分すぎるほどだった。荷物を入れてようやく落ち着くことができた。
眺望もあまり望めない部屋だったけど、いやいや十分すぎる。
落ち着いたところで温泉へ。
温泉に宿泊を決めたけど、そもそも温泉に入れるのか?という大疑問があった。
そう日焼けのこと。
ぬるめの掛け湯で汗を流し湯船へ。
激痛!!!
やってしまったとチョット後悔。海にいた時間は3時間ほどだったけど、もう何年も日焼けをしたことがなかった部分は強烈な痛みを発していた。
温泉にきて温泉に入れない、このパラドックス(誤用)状態を解消しようと、覚悟を決めて何とか浸かる。湯温が分からなかったけどおそらく低めだったのがせめてもの救い。露天風呂はとても入れなかった。
気分よく部屋に戻る。夕飯の準備をしてビールを一本飲んだところで温泉街を散歩することにした。
宿の通用口らしきところから出て、急な石段を下りていくと温泉街の中心部に出た。
目の前には”古総湯”という新しい建物があってそこを中心にロータリーとなっていた。不思議な建物&位置なので検索すると、道後温泉と似たような役割のよう。のぞいてみたいけど風呂入ったばっかりだしとあきらめる。
また近くに”総湯”というものがあり、こちらは地元らしき人たちが何人も入っていった。街に温泉の公衆浴場があるって贅沢だなと羨ましさを感じる。
フラフラと周囲を散歩。19時過ぎで夕食どきなせいか、とにかく人がいない。そもそも飲食店も少ないし、土産物店も閉まっているので閑散とした印象が強い。
潰れた宿もいくつかあるので、いつぞやの熱海や鬼怒川を思い出した。
しばらく歩いていると急に気分が悪くなってきた。
ビール一本しか飲んでないのに何だろうと考えると、どうやら熱中症の症状に似ていることに気づく。
思い返せば、昨日は海辺で山ほどビールを飲んだし、今日も水分を500ml程度しかとっていない。しかも温泉入っちゃったし。
近くで自販機を探し、アクエリアスを飲み回復を待つ。30分程でなんとか復活することができた。チョットあぶなかったかもしれない。
部屋に戻って夕飯に。エビの麹付けがおいしかった。