『捨てられる銀行』を読んでみた

書店でタイトルを見かけて購入した。

購入前に中身を確認するために、少しだけ読んだところは面白そうだった。

結果は、読了まで1か月かかってしまうという内容。

 

こんなにも行政にすり寄った内容だと思わなかった。

そもそも金融庁の業務って検査・監督・監視のはずだし、それが民間企業の運営方法まで口を出すのってどうなの?て考えさせる。

だいたい国がかかわる業界って、まず間違いなく成長力がないし、既得権益に胡坐をかくための業界維持を目的として行政が関わっているといっても過言じゃないと思う。

 

確かにリーマンショック後の不良債権処理の時点では、無理やりではあったけど金融庁の仕事は必要だったかと。

しかし、現在もその組織が存在しているのは、自分たちの組織を守るために無理やり仕事を作っているとしか思えない。

その無理やり作った仕事が、この本が主張する地銀に対する経営方針の指導なのかと。

指導は監督の一部だとするならばそうだと思うけど、それを地方再生に必要なことと論点をすり替えた行政運営になっているように感じる。

だいたい、現在の地銀を批判するならば、この状況を生み出した金融庁自身が自らを反省するべきだし、それを横において地銀の現状を酷く表現する描写は納得がいかない。

 

この本は、こういった金融庁の主張をフォローすることが目的のように感じられて、非常に不愉快だった。

著者は将来、御用学者にでもなりたいんじゃないかな?なんて邪推してしまうほど、金融庁礼賛の内容。

 

でもアマゾンの評価って高いんだよね。

まぁ、自分が買った本がつまらないと認めるのも勇気がいるけど。

ショックなのは『2』も同時に購入してしまっていること。

 

ちなみに、ワタシ自身金融関係とは無縁ですのであしからず。